乾くるみ「リピート」「クラリネット症候群」読了。

前述の通り、広島戦はスタカフェにすら行けなかったので当然見れず。思うところはないでもないですが、とにかく明日の熊本戦を見てから考えます。何人かスタメンが入れ代わるようだし。
ちなみに、予告通り前日(土曜日)にプチ旅行を楽しんで来ましたが、セレサポとしてはあまり大っぴらに書けない話な気がしないでもないような、でもそこまで気にしなくてもいいんじゃないかっていう気もするし、うーん、というわけでとりあえずスルーで。
あえてひとつだけ言うなら「桜海老のかきあげ丼はネ申」ってところですか。

で、またまた本の話。別に乾くるみを固めて読もうと思ったわけではなくて、先週の途中から「リピート」を読み始めていて、たまたま土曜のプチ旅行に行く途中でそれが読み終わってしまったので、帰るときに駅の売店で文庫本を探したら、唯一読めそうな本がまたまた乾くるみだった、という(あとはビジネス文庫かエロ小説の類ばっかw)。

乾くるみは、各方面でたいそう評判の高かった「イニシエーション・ラブ」を去年読んだのが最初で、それ以来ということになりますね。というかこの作家さん、新井素子を超える超遅筆らしく、出版されている本自体が異常に少ない。1998年デビューだから、10年で7作ってのは正直どうなんだw
ちなみに、見るからに女性っぽいペンネームですが男性です。

以下、例によってネタバレありなので折り畳み。





「リピート」
これさぁ・・・「あの『イニシエーション・ラブ』より驚けます!」っていう帯の煽り文句が問題だよね。面白いよ、面白いんだけど「そういう小説」ではない。

たまたま電話で選ばれた10人だけが約10ヶ月前にタイムスリップできるという設定、そこで実際に時間遡行してみた後で次々に起きる事件に右往左往する仲間(?)達という構図は、西澤保彦の初期作品を思わせる。後半で明かされる真相は、確かに「なるほど」とうなずけるものだし、最後の結末も衝撃的ではあった。ただ、「驚くか?」と言われれば、うーん。

この手の設定だと必ず「タイム・パラドックス」の問題が出てくるもんなんだけど、この構成だとそもそもそういう話にはならないのね、そこら辺はすごいな、と思う。

「クラリネット症候群」
表題作「クラリネット症候群」と「マリオネット症候群」の2作からなる中編集。実は後者の「マリオネット-」の方は単独で徳間デュアル文庫から出版されていて、それを徳間文庫の方に移すために「クラリネット-」を書き下ろした、らしい。そういう経緯もあって、2作とも共通してノリはジュニア文庫(決して「ライトノベル」ではない)っぽい感じで、語り口も平易。ただし、見た目通りに一筋縄ではいかないのがこの人の特徴でもある。

「マリオネット-」の方は、解説ではかの有名な「同級生」(「おれがあいつであいつがおれで」と言った方がわかりやすいか)を例に挙げてましたけど、私はむしろ新井素子のデビュー作「あたしの中の・・・」を思い出しました。まぁ、つまりはそういう話。
で、途中からとにかく気持ち悪かったです。特に、実はパパだったママ。いくら10数年間「ママ」として暮らしてたからって、正体明かしたらもう普通にパパ口調でいいじゃないかと。

「クラリネット-」の方がまだ素直に読める作品(理由あってすごく「読みづらい」話ではあるけど)。というか、初めてまともにミステリらしいミステリを読んだ気がするw そもそもそんな理由でそんな症状が出るのか?という疑問は多分考えてはいけない。だってそういう設定なんだからw しいて言うなら「クラリネットの呪い」なんでしょうかね、やはり。
暗号はいいね、どちらも新鮮味があるわけでもないけどよく練られてる。特に楽譜の暗号なんかは結構真剣に考えてしまった。

しかし・・・「イニシエーション・ラブ」のときからずっと思ってたんだけど、この作者、かなりの女性不信なんじゃなかろうか・・・w
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by exbaum | 2008-04-20 02:30 |